RFKと子供たち(3)

 「子供たちが彼を非常に必要としていたのと同じくらいケネディも子供たちをとても必要としていた」とジャーナリストのメリー・マクグロイは看破していました。
 彼女はしばしば、孤児院から子供たちをボビーの自宅のプールで泳がせるためにそこへ連れて行っていた人でした。そのマクグロイの観察によると、「双方とも全く相手に没頭していた」とか。
 う〜む。どんな感じだったのか…。


 1966年に、ミシシッピ・デルタの最貧困地域で栄養不良のため脳の発育が遅れた子供たちに出会ったRFKは大変な衝撃を受けました。

 その日、ヒッコリー・ヒルヴァージニア州)にある自宅に戻ったRFKは、(長女キャサリーンの回想によれば)灰色の顔で、ディナーの席で子供たちにミシシッピで自分が見たことを語り、続けてこう言ったそうです。(ここはぜひ英語で。)

“Do you know how lucky you are? Do you know how lucky you are? Do something for your country.” (Robert Kennedy: His Life 339p)


 翌日、彼はすぐさま怒りをもって、ワシントンの官僚にフードスタンプの問題点(収入のない家族でも、食料を購入する際に家族一人当たり50セント支払わねばならない点)を追求しました。
 
 「収入が全くない人なんていませんよ」とその官僚が追求をかわそうとすると、RFKはぴしゃりと「私たちは昨日そういう人たちに会った」と言い返しました。
 
 その直後ニューヨークに戻ったRFKは、偶然に自分のスタッフの一人、カーター・バーデンの妻アマンダに出会います。彼は彼女を引っつかむと、こう言ったそうです。

※ここもやはり、英語のほうが迫力が伝わるので、原文でいきます。

 "You don't know what I saw! I have done nothing in my life! Everything I have done was a waste! Everything I have done was worthless!"(Robert Kennedy: His Life 339p)

 
 彼の政治活動を動かしていた原動力の一つは子供だったことが分かる話だなあと私は思っています。  


☆ ☆ ☆

 これは、キング牧師暗殺後にワシントンDCで起こった黒人による大暴動直後にその場所に赴いたボビー。やはり子供たちがついてきてます。

 



 以下は、RFK最後の選挙戦のときの写真。こんなに選挙戦に子供が出てきて、候補者についていくという光景も珍しいのではないか?と思うのですが。


 これ(↓)は結構有名な写真ではないかしら。(映画『ボビー』の最後のクレジットのところでも出ていた。)
 デンバーで。

 
 

 これはインディアナ。ボビーを探せ!状態になってます。

 

 


 これはデトロイト。子供というより若者かな。

 

 長くなったので、続きはまた今度。